転校はいつからにする?
引越しをするにあたり転校するタイミングを子ども本人と話し合っていました。
引越しは11月の末。
2学期が終わり3学期になるタイミングでの転校でも良いし、3学期が終わり5年生になるタイミングでもいい。
隣の市への引越しなので学区外通学も大丈夫。送迎は可能な範囲なんです。
親としては学期の途中よりかは3学期のアタマからの方が良いのだと思ってそうするつもりでした。
だけど末っ子の意見は違ったのです。
「どうせ転校するのなら早いほうがいい」
「早く新しい学校行ったほうが早く友達できる!」
「冬休み前に友達できた方が冬休みがもっと楽しくなる!」
末っ子の意見は目からウロコでした。
学期の区切りを気にしていたのは親だけだったようです。
学期の途中でも、あと3週間で冬休みだとしても、早く転校して慣れておきたいという末っ子の意見を尊重することにしました。
そして11月の末付で転校。
末っ子の言う通り、新しい学校でも友達はすぐに出来て毎朝迎えに来てくれるクラスメイトもできました。
順風満帆のように見えていました。
しかし突然学校に行きたくないと言い出したのです。
いつも朝は自分の目覚ましで起き、誰にも言われなくても着替え、準備をする末っ子。
しかしその日は様子がおかしかった。
何をするにもスローペース。
しんどいの?
頭痛いの?
末っ子は首を静かに振る。
横に座り、ゆっくりと聞き出す。
大丈夫?と聞いてしまうと必ず大丈夫。と答えてしまうからそれは禁句。
大丈夫じゃないサインは出てる。
大丈夫じゃないんだ。
話を聞くと、今日は国語の2学期のまとめテストがあるんだとか。
それで行きたくないと。
いつもはテストがあるからって行きたくないと言う子ではないんです。
なぜだろう?
算数や英語は「積み重ね」 の科目なので、教科書が違っても内容はさほど変わらない。
だけど、国語はそうはいかない。
教科書がちがうと載っている物語の内容も違うんですよね。
末っ子は「ごんぎつね」を読んだことも習ったこともないのにテストを受けなければいけない。それがイヤだったようです。
負けず嫌いな性格なので、出来ないことが悔しい。
習っていないのだからできなくても仕方ないのだけど、それがイヤなんです。
出来ない、わからないテストを受けなくてはいけないのなら学校に行きたくない。
そういうことだったのです。
転校はナイーブな問題。家と学校の連携を。
転校したときに担任には話をしていました。
前の学校の教科書も全部持っていき、どこまでやっているのか、教科書の内容はどうかきちんと話はしてきていたのです。
漢字はだいぶ遅れていたようでまだ習っていない字が多く、それはほかのクラスメートよりも多めの宿題(漢字ドリル)をすることで追いついていました。
けれど国語の物語の内容はそうはいきませんでした。
物語を少しずつ読み進めながら毎日の授業で学ぶ内容なので、学び終わってから答えを見ても、その内容はよく分かりません。
4年生にはそこまでの理解力はありません。
それでテストは厳しいものがあります。
想像はつきます。
担任の先生はまだ若く、もしかしたら転入生の対応に慣れていないのかもしれません。
だけど末っ子には今、学校嫌いにはなってほしくない。
転校がきっかけで学校に行きたくないなんてことになるのは避けたい。
学校に相談をしました。
大丈夫な子ほどサインを見逃してはいけない
担任はやはりそこまでの気配りは出来ていなかったとのこと。
しっかりした子なだけに、安心してしまっていたこと。
出した宿題(他の子の2倍ちかくの) もちゃんとやってくるので、大丈夫な子だと思っていたとのことでした。
違うんです。先生。
この子はあまり勉強が得意ではないから、遅れを取り戻すために夜テレビを見るのを我慢して宿題したり、朝いつもより早く起きてでも終わらせていたんです。
大丈夫じゃないから、自分の不安を少しでも取り除くために影で努力するタイプなんです。
でもその努力が届かないとポキッと折れやすい子でもあるんです。
先生としっかり話をしました。
先生もこの2.3週間見てきているので、少しずつ末っ子の性格的なことも分かり始めてくれていました。
でもそれでも見えにくい部分はやっぱり親がちゃんと学校に伝えて、家庭と学校の連携が大事なんだと思う。
改めて感じ反省しました。
私自身、転校はしたことがないし、させたのも初めて。
どのような気持ちなのか、不安なのかは経験がないので想像でしかできない。
だからこそもっとちゃんと気をつけてあげなきゃいけなかったと思う。
「大丈夫。」
と言う言葉の裏にある本当の気持ちに気付いてあげなきゃいけなかった。
末っ子は苦しかっただろうな。
強がりな子だから言い出しにくくてつらかっただろうな。
引越して転校して環境変わって戸惑う子どもの心に目を向けてあげなきゃ。
学校へは行ってます。
楽しそうに毎日の出来事を話してくれています。
良かった。
学校がイヤにならなくて良かった。
些細なことの積み重ねでいつか突然学校に行きたくなくなる時がある。
サインを見逃してはいけない。
子どもはなんらかのサインを必ず出している。
それに気付いて、早急に対応することで防げることはある。
今後もしっかりと子どもたちと向き合い、細かなことにも気付けるようにしたい。
そのためには自分自身もある程度の余裕がなきゃね。
がんばります!